千曲市戸倉のとたに接骨院です。
また肩こりについての云々です。
前回は「原因は筋肉の疲労ではない」とゆーお話でした。
今回は現代医学における肩こりの最大の原因について云々言いたいと思います。
「現代医学における」とゆー言い回しが引っかかる方もいるかと思いますが、vol.1でお話ししたように「肩こり」は特定の病態を示す言葉ではありません。
あくまでも患者の主観によるものです。
症状自体があいまいなので原因にも諸説あります。
今回ご紹介するのは僕が最も信ぴょう性が高いと思うものの一つです。
ではお待たせしました。
発表します。
その原因とは
椎間板の痛み
です。
椎間板とは・・・
この赤丸で囲った部分です。
「・・・は?全然場所ちゃうやん!」などと云々。
意味わかんないですよね?
ではなぜ椎間板が痛いと肩がこるのかご説明しましょう。
椎間板を上から見るとこんな感じです。
椎間板のすぐ後ろには脊柱管という空洞部分があって、その中を脊髄が通っています。
脊髄とは脳から出ている神経線維が集まって出来た太い幹のようなもので、そこから神経線維が枝分かれして体の隅々まで神経を張り巡らせます。
こんな感じですね。
脊髄の前後左右の4区画から枝分かれした神経はそれぞれ線維ごとに役割が決まっています。
皮膚の感覚を伝える繊維、筋肉を動かす繊維、自律神経の繊維など様々です。
その別々の役割を持った神経線維ですが、椎間孔という狭いスペースを通る為に一旦1ヶ所に集まります。
そして椎間孔を通過したのちに今度は伸びていく場所ごとにそれぞれ束になって枝分かれしていきます。
そして椎間板に伸びていく枝は
椎骨洞神経
という赤矢印の枝です。
一旦集まった後にまた後ろに引き返して椎間板に伸びていきます。
椎間板が傷ついて炎症が起きたり、傷に刺激が加わるとこの椎骨洞神経が脳に痛みを伝えます。
以前にお話しした
「侵害受容性疼痛」
ですね。
〈侵害受容性疼痛について詳しくはこちら〉
さて、ここからが本題です。(前置き長えよ)
ここでポイントになるのがこの赤丸で囲ってある部分です。
この図の上の方に書いている通り、背中の筋肉や皮膚に伸びている神経線維も同じ場所を通過していきます。
つまり背中の筋肉や皮膚から脳に伝わる情報も一旦同じ場所に集まるのです。
椎間板で起こた異常を椎骨洞神経が脳に伝える際に、黒矢印のような経路で電気が流れます。
その電気を脳がキャッチすることで痛みが伝わるわけなんですが、この赤丸の部分を通過する際に・・・
この様に背中にも電気が伝わってしまうんです。
その電気刺激によって背中の筋肉が勝手に収縮してしまいます。
つまり首を動かしたり良くない姿勢を取っている間中ずっとこの電気は流れ続けることになるので、背中の筋肉は自分の意志とは関係なく強制的に収縮させられている状態なんです。
この状態が続くと収縮している筋肉により血管が圧迫される為に血流障害が起きて、栄養不足に陥った筋肉が局所的に硬く変性を起こしてしまいます。
これを
筋硬結
といいます。
筋硬結はこの青丸のエリアによくできるんですが、ほとんど神経の通り道に一致するんですね。
そして神経と一緒に血管も同じように通っていることがわかると思います。
つまりこの通り道の周辺がゴリゴリ固くなってしまうんです。
「いや~こってますねぇ~」ってなるやつですね。
そして今度は筋硬結自体が神経線維を締め付けてしまいます。
締め付けられた神経線維はやはり血流障害により栄養が不足してしまって変性を起こします。
神経線維が変性を起こすと神経痛が起きますが、これが以前お話した
「神経障害性疼痛」
ですね。
〈侵害受容性疼痛について詳しくはこちら〉
だから筋硬結を押すとその部分だけではなくて、その周辺にじんわりと広がるような痛みがあるんです。
この筋硬結をマッサージやストレッチで緩めることで痛みが緩和するのは、この神経障害性疼痛が緩和するからなんです。
しかし椎間板で侵害受容性疼痛が起きれば、また同じ場所に筋硬結が出来て同じことが起きるわけです。
つまり肩こりとは
椎間板で発生する侵害受容性疼痛と筋硬結で発生する神経障害性疼痛による
痛みの悪循環
なんです。
ご理解いただけましたでしょうか?
マッサージやストレッチだけでは駄目ですよと言うのにはちゃんと理由があるんです。
意味無いとは言いませんよ?
少なくとも痛みを和らげる効果は間違いなくあるわけですから。
しかし椎間板の痛みが続くうちは本当の意味での解決にはなりません。
背中の痛みの8割は椎間板に由来するものであるとゆー説もあります。
それほどに肩こりと椎間板は関係性が深いものだと言えます。
椎間板ってあまり若い人では傷めないようなイメージを持っている方も多いのではないでしょうか?
しかしそんなことはありません。
若い人でも傷めるんです。
構造上の問題もあり、頚椎の椎間板は若いうちから傷つき変性を起こしやすいんです。
実際10~20代でも肩こりに悩む人は多いですよね?
ではなぜ若くして頚椎の椎間板を痛めてしまうのでしょうか?
次回はその特徴的な構造についてお話したいと思います。
などと云々。
〈続きはこちら〉
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